導入部分
「オレはサイヤ人の戦士、ベジータだ!!」 ドラゴンボールが「冒険活劇」から「本格バトル漫画」へと生まれ変わった伝説の編、それが「サイヤ人編」です。この記事では、突然現れた兄ラディッツの衝撃、ピッコロとの共闘、悟空の死、そしてベジータとナッパとの絶望的な戦いまで、ネタバレありで徹底解説します。仲間の死、圧倒的な力の差、そして諦めない心。ドラゴンボールの「戦闘」の原点がここにあります。
✓ この記事でわかること
- サイヤ人編の全バトルの流れと見どころ
- ラディッツ戦、ベジータ・ナッパ戦の詳細
- 悟空の死と修行、仲間たちの成長
- 心に残る名シーン・名言の数々
- ドラゴンボールが「本格バトル漫画」になった転換点
📖 読了時間:約9分 | おすすめ度:★★★★★(必読編)
基本情報
【サイヤ人編 基本情報】
- 収録:単行本17巻〜21巻(第195話〜第243話)
- 主要キャラ:孫悟空、孫悟飯、ピッコロ、ベジータ、ナッパ、ラディッツ、クリリン、ヤムチャ、天津飯、餃子
- 核となるテーマ:サイヤ人の正体、親子の絆、仲間の死、圧倒的な力の差、諦めない心
- 舞台:地球
- 重要な展開:悟空の死、悟飯の潜在能力開花、界王様の修行、戦闘力という概念の登場
あらすじ
⚠️ ここから先、サイヤ人編のネタバレを含みます
ピッコロ大魔王を倒し、平和な日々を送っていた悟空たち。しかし、その平和は突然終わりを告げます。
ラディッツの襲来
天下一武道会から5年後、悟空の前にラディッツと名乗る宇宙人が現れます。
衝撃の事実
- 「オレはお前の兄だ」ラディッツの正体
- 悟空は地球人ではなくサイヤ人という宇宙人だった
- 本名は「カカロット」
- 地球を征服するために送り込まれた戦士
悟飯の誘拐
- ラディッツが悟空の息子・悟飯を誘拐
- 「明日までに100人の人間を殺せ」という要求
- 悟空、絶体絶命の危機
ピッコロとの共闘
宿敵との共闘
- ピッコロ「貴様と手を組むぞ、孫悟空」
- かつての敵同士が力を合わせる
- それでもラディッツには勝てない絶望
悟空の犠牲
- ラディッツを羽交い締めにする悟空
- ピッコロの魔貫光殺砲が二人を貫く
- 「悟飯…強く…育てよ…」悟空、死す
絶望の予告
- 「1年後、もっと強いサイヤ人が2人来る」
- ベジータとナッパの襲来予告
- スカウターで会話が全て筒抜けだった
1年間の修行
悟空の修行(あの世)
- 蛇の道を走って界王星へ
- 界王様のもとで修行
- 界王拳と元気玉を習得
地球戦士たちの修行
- ピッコロが悟飯を鍛える(親子のような絆)
- クリリン、ヤムチャ、天津飯、餃子が神様のもとで修行
- それでもサイヤ人には遠く及ばない
ベジータとナッパの襲来
栽培マンとの戦い
- 植物型の戦闘生物・栽培マンが襲来
- ヤムチャが自爆攻撃で死亡
- 餃子が自爆してナッパに挑むも死亡
- 天津飯が気功砲を連発して力尽きる
ナッパの圧倒的な強さ
- 地球戦士たちが束になっても敵わない
- ピッコロが悟飯をかばって死亡(神様も消滅)
- 地球のドラゴンボールが使えなくなる絶望
悟空、ついに到着
- 界王拳を使ってナッパを圧倒
- ベジータがナッパを殺す冷酷さ
ベジータとの死闘
最強の敵
- エリートサイヤ人ベジータの圧倒的な実力
- 界王拳3倍でも勝てない
- 4倍界王拳のかめはめ波で押し返す
大猿変身
- 月を作り出して大猿に変身するベジータ
- 10倍のパワーで悟空を圧倒
- ヤジロベーが尻尾を切って元に戻す
元気玉の賭け
- 悟空が元気玉を使う
- クリリンが放った元気玉を悟飯が跳ね返す
- ベジータ、遂に倒れる
悟空の決断
- 「殺すな…また会いたい」
- 瀕死のベジータを見逃す
- ベジータ、宇宙船で逃走
この編の見どころ
見どころ1:ドラゴンボールの大転換点
冒険から戦闘へ
サイヤ人編は、ドラゴンボールという作品が決定的に変わった転換点です。
🔄 何が変わったのか?
それまでのドラゴンボール
- ドラゴンボールを集める冒険活劇
- コミカルな展開が中心
- 天下一武道会での戦い
- 「楽しい冒険」の雰囲気
サイヤ人編以降
- 地球の命運をかけた戦い
- 仲間が次々と死ぬシリアス展開
- 戦闘力という数値化された強さ
- 宇宙規模のスケールへ
スカウターの登場
- 戦闘力が数値で表示される
- 「戦闘力たったの5か…ゴミめ」
- 強さの格差が一目瞭然に
- 読者にも分かりやすい指標
🎯 重要ポイント:この編から「ドラゴンボール」は「ドラゴンボールZ」へと進化しました。後の作品に続く全ての要素が、ここから始まっています。
見どころ2:衝撃の連続 – 仲間たちの死
ドラゴンボール史上初めて、メインキャラが次々と死んでいく衝撃。これがサイヤ人編最大の特徴です。
💀 仲間たちの死
ヤムチャの死
- 栽培マンの自爆攻撃で死亡
- 初期からの仲間が初めて死ぬ衝撃
- クリリンの「ヤムチャー!!」という叫び
餃子の死
- ナッパに自爆攻撃を仕掛けるが失敗
- 天津飯の制止を振り切っての特攻
- 「天さん…さようなら…」
天津飯の死
- 気功砲を連発してナッパを抑えるが力尽きる
- 「悟空…早く来てくれ…」
- 最後まで仲間を守ろうとした戦士
ピッコロの死
- 悟飯を守って死亡
- 「悟飯…死ぬなよ…」
- かつての敵が命を賭けて弟子を守る感動
なぜ衝撃的だったのか?
- それまで死んでもドラゴンボールで生き返っていた
- しかしピッコロが死んだことで神様も消滅
- 地球のドラゴンボールが使えない絶望
- 「もう生き返れない」という恐怖
💡 初見の方へ:この「仲間の死」という展開が、後のフリーザ編、セル編にも受け継がれていきます。ドラゴンボールが単なる冒険漫画ではなく、命をかけた戦いを描く作品になった瞬間です。
見どころ3:ベジータというキャラクターの誕生
ドラゴンボール史上最も人気のあるキャラクターの一人、ベジータの初登場編です。
👑 ベジータの魅力
エリートサイヤ人としてのプライド
- 「オレはエリート中のエリートだ」
- サイヤ人の王子という高貴な血統
- 下級戦士カカロット(悟空)への見下し
冷酷非情な性格
- ナッパを平気で殺す
- 「役立たずは消えろ」
- 仲間すら道具としか見ていない
圧倒的な強さ
- 戦闘力18,000(ナッパは4,000)
- 界王拳3倍でも勝てない
- 大猿化で10倍のパワー
負けても誇りを失わない
- 「オレは…サイヤ人の王子だ…」
- 悔し涙を流しながら逃げる
- 「絶対に…負けない…」
なぜ人気なのか?
- 悪役なのにカッコいい
- プライドの高さが魅力的
- 後に仲間になる成長が感動的
- ツンデレキャラの元祖
❓ あなたに質問です:敵なのにカッコいいキャラ、いませんか? ベジータはまさにそんなキャラクターです。この編での悪役ぶりと、後の仲間としての活躍を知ると、キャラクターの深みが分かります。
見どころ4:親子の絆 – ピッコロと悟飯
意外な組み合わせから生まれる深い絆が、サイヤ人編のもう一つの見どころです。
👨👦 師弟を超えた絆
最初の出会い
- ピッコロが悟飯を荒野に置き去りにする
- 「生き残れ、悟飯」
- スパルタすぎる修行
悟飯の成長
- 最初は泣き虫だった悟飯
- 徐々に戦える戦士へと成長
- 潜在能力が徐々に開花
ピッコロの変化
- 最初は冷たく接していた
- 徐々に悟飯に情が移る
- 最後は命を賭けて守る
最期のシーン
「悟飯…お前と過ごした日々は…悪くなかった…」
なぜ感動的か?
- かつての悪役が心を開く
- 親のいない少年と孤独な魔族
- 互いに欠けていたものを埋め合う関係
- 師弟を超えた親子のような絆
💡 再読時の楽しみ方:ピッコロと悟飯の関係性に注目すると、セル編での活躍がより感動的になります。
見どころ5:界王拳と元気玉の誕生
ドラゴンボールを代表する技が、この編で初登場します。
⚡ 界王拳
特徴
- 一瞬で戦闘力を2倍、3倍、4倍に高める
- しかし体への負担が大きい
- 使いすぎると死ぬリスク
ベジータ戦での使用
- 2倍界王拳で互角に
- 3倍界王拳で押される
- 4倍界王拳で逆転
なぜカッコいいのか?
- 赤いオーラをまとう悟空
- 「界王拳!!」という掛け声
- ギリギリの戦いでの切り札
🌟 元気玉
特徴
- 周りの生き物からエネルギーをもらう
- 「オラに元気を分けてくれ!!」
- 悪人には効果絶大、善人には効かない
サイヤ人編での使用
- ベジータに対して使用
- クリリンが投げて悟飯が跳ね返す
- 遂にベジータを倒す
後のシリーズへ
- フリーザ編で再登場
- 魔人ブウ編で最終奥義に
- ドラゴンボール超でも重要技
印象に残った名シーン・名言
「オレはお前の兄だ」
ラディッツが悟空に告げた衝撃の事実。悟空がサイヤ人という宇宙人だったという、物語を根底から覆す設定。
なぜ衝撃的か?
- それまで謎だった悟空の出生
- 尻尾の意味が判明
- 地球を滅ぼすために来た戦士だった
「ピッコロさん…死なないで…」
ナッパの攻撃から悟飯を守って死ぬピッコロ。悟飯の涙の叫び。
なぜ感動的か?
- かつての悪役が命を賭けて守る
- 師弟を超えた親子のような絆
- 「お前と過ごした日々は悪くなかった」
「やめろー!! クリリン、ヤムチャ…みんながんばったんだ…」
瀕死のベジータをクリリンが殺そうとする場面で、悟空が止める。
なぜ印象的か?
- 仲間を殺した敵を許す悟空
- 「また会いたい」という純粋な気持ち
- 戦士としてのリスペクト
「オレは…サイヤ人の王子だ…最強の戦士だ…」
敗北し、宇宙船で逃げるベジータの悔しさと誇り。
なぜ印象的か?
- 負けても誇りを失わない
- 悔し涙を流す姿
- 「絶対に負けない」という決意
キャラクター分析
孫悟空:初めての死
この編での成長
- ラディッツ戦で死亡
- あの世で界王様のもとで修行
- 界王拳と元気玉を習得
悟空の選択
- ベジータを生かす決断
- 「また会いたい」という純粋な気持ち
- 戦士としてのリスペクト
ベジータ:プライドの塊
初登場時の性格
- 冷酷非情
- エリート意識が強い
- 下級戦士を見下す
この編での敗北
- 初めて地球人に負ける屈辱
- 悔し涙を流す
- 「絶対に負けない」という決意
ピッコロ:心を開く魔族
この編での変化
- 悟飯を鍛える師匠
- 徐々に情が移る
- 命を賭けて守る
ピッコロの最期
- 「悟飯…死ぬなよ…」
- かつての悪役の感動的な最期
- 後にナメック星のドラゴンボールで復活
孫悟飯:潜在能力の片鱗
悟飯の成長
- 最初は泣き虫の少年
- ピッコロの修行で戦える戦士に
- 怒ると爆発的なパワーを発揮
潜在能力
- ラディッツを吹き飛ばす一撃
- ナッパにも一撃を食らわす
- 後のフリーザ編、セル編へ繋がる伏線
考察・伏線ポイント
サイヤ人の正体
悟空の出生
- 下級戦士カカロットとして生まれる
- 地球を征服するために送り込まれた
- 頭を打って記憶を失い、善人に
サイヤ人の特性
- 満月を見ると大猿に変身
- 死にかけるたびに強くなる
- 戦闘民族としての本能
ナメック星のドラゴンボール
地球のドラゴンボールが使えない
- ピッコロの死で神様も消滅
- 「ナメック星に行けばドラゴンボールがある」
- 次のフリーザ編への伏線
界王様の存在
あの世の神様
- 界王様という存在の初登場
- 後にフリーザ編で重要な役割
- 界王拳と元気玉を悟空に伝授
ベジータとの因縁
生かした理由
- 悟空「また会いたい」
- ベジータ「絶対に負けない」
- 後のフリーザ編で共闘する伏線
他の編との比較
ドラゴンボールの方向性を決めた編
サイヤ人編の位置づけ
- ドラゴンボールが「バトル漫画」になった転換点
- 宇宙規模のスケールへ
- 仲間の死という重いテーマ
他の編との違い
- サイヤ人編:冒険からバトルへの転換点
- フリーザ編:超サイヤ人誕生
- セル編:未来からの警告
- 魔人ブウ編:次世代への継承
個人的評価
ドラゴンボールという作品の方向性を決めた重要な編。戦闘力、界王拳、元気玉、サイヤ人という設定など、後のシリーズに続く全ての要素がここから始まっています。
どんな人におすすめ?
- ドラゴンボールを初めて読む人
- 熱い戦闘シーンが好きな人
- 仲間の絆に感動したい人
- ドラゴンボールZから入った人
まとめ
サイヤ人編は、ドラゴンボールという作品が決定的に変わった転換点です。
この編の魅力
- 冒険活劇から本格バトル漫画への転換
- 仲間の死という衝撃的な展開
- ベジータという魅力的な悪役の登場
- ピッコロと悟飯の親子のような絆
- 界王拳と元気玉という名技の誕生
特にベジータとの最終決戦は、何度読んでも手に汗握る緊張感があります。4倍界王拳のかめはめ波、大猿化、元気玉。次々と繰り出される技と戦略、そして最後に悟空が見せた「また会いたい」という純粋な気持ち。これらが全て揃って、サイヤ人編は不朽の名エピソードとなりました。
まだ読んでいない方へ
ドラゴンボールを語る上で、サイヤ人編は絶対に外せません。ここから全てが始まりました。超サイヤ人、フリーザ、セル、魔人ブウ…全ての原点がこの編にあります。
もう一度読み返したい方へ
初見では気づかなかった伏線や、キャラクターの心情描写に注目すると、新たな発見があります。特にピッコロと悟飯の関係性、ベジータの心理、そして悟空の決断。これらを追うと、より深く楽しめます。
次のフリーザ編では、ナメック星での壮絶な戦いと、伝説の超サイヤ人覚醒が待っています。サイヤ人編で蒔かれた種が、どう花開くのか。ぜひ続けて読んでください!
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